このページは「執拗にAKB」のRSSスペースになります。
このページは「執拗にAKB」のRSSスペースになります。
このページは「執拗にAKB」のRSSスペースになります。

【48G】小説『マジすか学園 -overture-』下巻



5c3f5b44


571 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/09(土) 23:14:44.21 ID:HNJn19zw0
確かにそう聞こえた。生徒達が急ぎ足で教室や1階へと向かい、校庭で始まる
喧嘩を見ようとしていた。
「・・・・1人で・・・だ?」
階段を駆け下りていく篠田、校舎の入り口に出ようとした時だった。

「てめぇら・・・!」
篠田の行く手を阻む者達。
シブヤとゲキカラ、そして壁によりかかる柏木。
シブヤが篠田を睨みつける。
「どこ行く気だ?邪魔するんじゃねぇよ。」

「どけ!アイツらは私の客なんだよ。」

「・・・みたいだな。けど優子さんに誰も通すなって言われてんだよ。」
“ガッ”篠田がシブヤの胸ぐらを掴み、力ずくで引き寄せ見下ろすように
睨めつけた。
「てめぇら正気か?30人はいるんだ、勝てるわけねぇだろうが!」

その言葉にシブヤがふっと笑みをこぼした。
「心配してくれてんのかよ?笑えるじゃねぇか。
 優子さんにぶっ飛ばされて少しは変わったか?」

「勘違いしてんじゃねーよ。余計な世話だって言ってんだよ。」
語気を強めてそういった篠田、シブヤが篠田の手を払った。
するとゲキカラが爪を噛みながらゆらりと篠田へ近づく。

「邪魔はさせないよ?これは・・・・私達ラッパッパの“ゲーム”なんだよ?」
ゲキカラがそう言った時、学校の至る所で生徒達がどよめいた。
校庭の方へと振り返るシブヤ達、そして篠田。

彼女達の目に映る、優子の姿―
武器を持った敵を相手に、臆する事なく接近していく。
優子の周りにはすでに5人ほど敵がうめき声を上げながら倒れていた。
“あははっ”と笑いながら髪をかきあげると、
“おらぁ!”と声を上げ、敵に殴り掛かっていった。
残り、25人―


577 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/10(日) 03:50:45.27 ID:0ruC4dzi0
その姿にマジ女中が沸いた。篠田が驚いた顔を見せながら、
ゲキカラの方へと振り向く。
「お前・・・さっきゲームとか言ってたな?どういう事だ?」

「あははっ、優子さんが勝ったら~“そいつ”をラッパッパに入れるんだってさぁ。」
ゲキカラの視線が、壁によりかかる“柏木”へと向けられた。
「勝手に決めるな。約束した覚えはない。」
そう言って柏木はゲキカラの方に振り向く事なく、優子の姿をただ真っ直ぐ
見つめていた。
柏木もまた、篠田と同じ事を思っていた。―正気じゃない、と―
だがその目には、信じられない光景が映る。
1人、また1人敵を倒していく優子。
「どんどん来いやー!!」
と言って楽しそうに笑いながら敵に向かっていく。
その間―優子は“無傷”だった。
木刀やバットを持った相手に、顔に傷をつけられる事なく敵を倒していった。
マジ女の生徒達が見守る中、大島優子の猛攻は止まらない。

向かってきた敵を右の拳で殴り飛ばした優子。敵はザッと音を立てその場に倒れる。
すかさず優子の背後を別の敵が狙った。
優子はすぐに振り向き右のハイキックで敵の動きを止め、“ドカッ”と左のハイキック
でトドメを刺した。
そしてまた優子に襲いかかる残党。優子は向かってきた敵の服を掴み、
体制を崩すかのように力ずくで投げとばそうとした。
敵は倒れそうになるが、ザっと地面を踏みしめ堪え優子の方を振り向いた。
その時にはもう、優子が向かってきていた―
高く飛び上がり、“ドカッ”ととび蹴りを敵の胸に入れる。
地面に背を着け倒れた敵。

その敵を見下ろしながら、血の付いた右手で髪をかみあげる優子。
頬に返り血を付け、楽しそうに笑みをこぼした。
周りにいた矢場久根の生徒達は驚愕した表情を浮かべていた。
優子が不敵に微笑みながら敵に歩み寄ると、10人以上残っていた敵が警戒する
ようにザッと後ずさる。
追いつめられていたのは、矢場久根の方だった。
その姿を見て優子は嘲笑いまた声を上げ向かっていった。
「おらぁ!!」―


578 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/10(日) 04:08:41.49 ID:0ruC4dzi0
その優子の姿、そして次々に倒れていく矢場久根の生徒達の姿に、それを見ていた
全ての者達が驚きを隠せなかった。
最初は面白半分で見ていた生徒達だったが、次第に顔つきが変わり
息を殺すようにそれを見守っていた。静まりかえるマジ女。
篠田とシブヤ達もまた、固唾を飲んで見つめている。
優子の実力を知っている彼女達さえ、その光景に驚き目を奪われた。
シブヤが囁いた。
「やっぱり・・・バケモンだな。あの人は。」
ここにいるシブヤ、ゲキカラ、柏木・・・・そして篠田。
その気になれば彼女達は校庭にいる矢場久根を半分以上は1人で倒せるだろう。
だが優子の強さは“別格”だった。マジ女の生徒達はそれを再認識させられた。
柏木も例外ではない。優子と自分にある力の差にこの時初めて気付かされた。
「大島優子・・・・か。」そう呟き首元のロザリオを握り締めた柏木。
そして篠田のもとに歩み寄る誰か。
篠田がその姿を見て驚く。
「トリゴヤ・・・・!!」

「麻里子・・・。これが終わった瞬間、マジ女は多分1つになるよ。
 皆が“大島優子”を認める。」
篠田の横に並び、校庭を見つめながらそう言ったトリゴヤ。
篠田はトリゴヤの言葉の意味を理解していた。
「トリゴヤ・・・私は・・・。」
そう呟き拳を握りしめた篠田。
彼女の目に映る大島優子の姿―

返り血の付いた真っ赤な拳で、地面に落ちていた木刀を拾った優子。
鋭い眼光を見せながら“ビュッ”と風を切るようにそれを振り、
地面に投げ捨てる。
“カラン”と音を立てた木刀。
その地面には矢場久根30人全員、うめき声を上げながら倒れていた。
優子が嘲笑いながらその場を去る。
―「楽しい~、あははっ。」―


607 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/11(月) 09:06:58.41 ID:eZ/2XEzN0
無傷だった―返り血を浴びたまま、1人で校舎の方へと歩いていく優子。
その姿が校舎に近づいてくると静まっていた生徒達から徐々に歓声が聞こえてきた。
そして優子が校舎の入り口に立つと、蓄積された生徒達の興奮が
どっと沸き上がった。賞賛の声が優子に向けられる。
優子はそれに応えるように拳を天に突き上げ、
「いえ~い。」と笑っていた。
シブヤとゲキカラもまた優子の姿を見て笑っていた。
そこへ神妙な面持ちをした柏木が歩いていく。
優子の方へと一歩一歩近づいてく柏木。
優子が柏木の方に振り向き、微笑みかけた。
「このゲーム、私の勝ちだな。けど無理にとは言わねぇよ。お前が決めろ。」

すると柏木が優子に言った。
「・・・・・今日の放課後、話がある。」

優子が何かを察したように真剣な表情に変えた。
「ラッパッパの部室で待ってるよ。」
優子がそう言うと、柏木は校舎の中へと消えて行った。
そして優子は篠田とトリゴヤの方へ振り向く。
「なんだ、お前らいたんだな。面白かったか?」

篠田がぎゅっと拳を握りしめた。
頭では分かっていた。トリゴヤが言っていたように、マジ女の誰もが
大島優子を認めている。そして自分は“こいつ”に勝てないという事も。
だが喧嘩無敗の誇りが、そして敵を叩き潰してきたこの拳が、
その事実を認めたくはなかった。
一瞬目を閉じた篠田。瞼をそっと開ける。
優子を真っ直ぐ睨めつける眼光。
「お前は確かにすげー奴だよ・・・・。だけどな・・・納得するわけにはいかねぇんだよ。
 私はまだ終わっちゃいねぇ。」

返り血の付いた拳で髪をかきあげた優子。
「ハンパだったもんな。この前はよ?次は・・・降参させてやるよ。」

止まない歓声の中で、睨み合う優子と篠田。
この空間だけが別に場所にいるような緊張感に包まれる。
ザッと足を踏みだした篠田。優子の横に並び見下ろすように睨めつけた。
「そのうち私1人で会いにいく。次は誰にも邪魔されたくないからな。」
そう言って篠田もまた校舎の中へと戻っていた。
トリゴヤが「麻里子!待ってよ~!」と追いかけていった。

それを見ていた優子が優しく微笑む。
するとシブヤとゲキカラの方へ振り向き、
「じゃあうちらも行くか!」と言って校舎の中へと歩き出した。
2人は微笑み返し、その後を歩いていった―
矢場久根30人を1人で倒した大島優子。
のちに、この日の事は“大島優子伝説”として後輩達に語り継がれる。


610 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/11(月) 11:33:25.65 ID:eZ/2XEzN0
この出来事は柏木や篠田はもちろんの事、マジ女や近隣のヤンキー校
にいる全ての者達に衝撃を与えた。
そして、その伝説の一部となってしまった矢場久根では・・・・

息を切らし、血相を変えながら廊下を走る生徒。
“ガチャ”とドアを開け、ソファーに座る“総長”大島麻衣に言う。
「・・・・全員やられました・・。」
ソファーへの道を開けるようにずらりと並んでいた生徒達が
驚いた表情を見せる。そして恐る恐る総長の方へと振り向く生徒達。
特に焦る表情もなく缶ジュースを手に持つ総長。
その姿に生徒達は胸をなでおろし安堵した。
「行かせてやったらこのザマか・・・・。バカだねぇ。篠田1人くらいは
 潰せたの?」
そう言ってジュースを飲み干した総長。
生徒は「それが・・・・」と言って神妙な顔つきで総長に顔を向ける。
「出てきたのは・・・大島優子1人らしいです。」

“カラン”
ジュースの缶が床に落ちる。生徒達が総長の方へ振り向くと
総長大島麻衣の目は、さっきとは違う鋭い眼光に変わっていた。
「1人?へぇ・・・・。“あいつ”がやったんだ。凄いじゃん・・・・」
“グシャ”と音を立て缶を踏みつぶした総長。
「カッコ悪い・・・宣戦布告になっちゃったね?そう思わない?」
口調こそ優しいものの、明らかに怒りに満ちた目をしていた総長に
生徒達は恐れながら「は、はい。」と答えた。
ソファーの背もたれ背中をつけ、天井を見つめる総長。
「まぁ・・・私のせいか。」
そう呟くとふと目を閉じた総長。
約束を守っていたのは、後輩であるシブヤの覚悟を酌んでいたのもある。
だがそれ以外にも、理由はあった。
確かめたかった、自分が大島優子に感じた直感が本物だったのか。
優子と初めて会った時に感じた“恐怖”。何度殴っても自分を睨めつける
優子に一瞬怯んだ自分がいた。
あの日から耳に入ってくる大島優子の噂。
どこか楽しんでいる自分がいた、大島優子の成長を。
“それ”に狂いはなかった―
矢場久根を統べる者としては、間違いだったのかもしれない。
目を開けた総長、大島麻衣。
ふっと笑みを浮かべると体を起こし前のめりになった。
目つきを鋭い眼光に変えた“総長”。
「そのほうが・・・・潰しがいがある。」

―「マジ女狩り、再開。」―


648 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/12(火) 17:46:56.55 ID:CCA6DwFE0
矢場久根が本格的に動き出した一方、マジ女でもまた動きがあった。
ラッパッパへの階段を上る柏木由紀。
見えてくるその扉。
“ガチャ”とその扉を開けると、ラッパッパの部員達の姿が目に入った。
金色の椅子に座る優子、そして優子の挟むよう両端に立っているゲキカラとシブヤ。
優子が柏木を見てふっと笑みをこぼした。
「よっ、来たか。」と言って手を上げる優子。

柏木は部室のドアをゆっくり閉めた。
そして真剣な顔つきで優子だけを見つめる。
優子がゲキカラとシブヤに視線を送ると、2人は部室のドアの方へと歩いていった。
柏木の肩を叩くシブヤ。
「まぁ頑張れよ。」と言って部室のドアを開け出て行くシブヤ。
隣に並び爪を噛みながら覗き込むように柏木の顔を見るゲキカラ。
「何分持つかな~?あははっ。」
そう言ってゲキカラもまた部室から出ていき、ガチャっとドアを閉めた。
2人には分かっていた。柏木がどういうつもりでここへ来たのか。
柏木の目が、挑む者の目をしていたから。
優子と柏木、2人だけになったラッパッパの部室。
柏木がロザリオを握りしめる。
「最近よく考える。喧嘩は止めたはずなのに、
 どうしてあの時貴様達を助けてしまったのか・・・ってな。」

椅子に座ったまま、優子が問う。
「さぁ?・・・なぜだ?」

「“贖罪”のつもりだったのかもしれないな。誰かを助ける事で
 罪を償えるなら・・・と。」

「へぇ・・・。よくわからねぇな。もっとシンプルに生きろよ。」
笑みを浮かべながら柏木を見据える優子。
その“罪”が何の事なのか優子はあえて聞かなかった。
優子はそうだろう、“仲間”の辛い過去をほじくるような真似はしない人間だ。
興味があるのは、“今”の柏木由紀なのだから。
柏木も優子を見たまま、手に持っていた詩集をそっと床に置いた。
「そう思ってここに来たんだ。あの喧嘩を見て、血が騒いだよ。
 私もやはり・・・ヤンキーだな。」

柏木の言葉にふと優しい笑みを浮かべた優子。ゆっくりと椅子から腰をあげ
ると、“ん~”と言って背筋を伸ばした。
「それでいいんだよ。始めようか・・・・柏木。」

柏木の目つきが変わった。鋭い眼光で優子を見据える。
「この拳が貴様達の役に立つなら、それを私の“贖罪”としよう。
 それにふさわしい相手か、確かめさせてもらう。」
そして柏木が言葉を続ける。
「・・・私は倒すと決めた相手には必ず詩を贈る事にしているんだ。
 一編の詩をな・・・。」
それが罰を与えた相手へのせめてもの手向けだった。
そうする事で、報われたかった。
優子がゆっくりと首を回すと、右手で髪をかきあげ
鋭い眼光に変えた。
「聞かせろよ?」

柏木が優子に贈る。一編の“シ”を。
―「熱き血潮のやわ肌よ…明日はもうない。」―


651 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/12(火) 18:46:12.61 ID:bYgAIeuM0
柏木ちゃんかっこええやないかこの野郎

654 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/12(火) 20:04:22.81 ID:CCA6DwFE0
同時に飛び出していった2人。
“ガッ!!”―

あの乱闘を見て、気付いた事が柏木にはあった。
もし“あいつ”と戦う事になったら・・・
逃げ回りながらの攻撃では倒せない。そんな軽い拳で何度殴っても、優子には効かないだろう。持久戦になって負けるのは“私”。
そう思った柏木が出した答え。
全開のスピードを利用した本気の拳。
正面からのぶつかり合い。
柏木がこの技を使ったのは、後にも先にも優子1人だけである。
結果―クロスカウンターになった。
優子はそれを狙っていた。覚悟を決めた柏木の目からそれを読み取っていた。
優子の強さは、ずば抜けたその喧嘩のセンスにあった。なにより単純に
スピードと力、そして“気合い”があるのは言うまでもないが。

柏木の本気の拳をもし、優子以外が受けていたのなら吹っ飛ばされていただろう。
優子は、堪えた。その気合いで。
柏木の目を見据えながら、拳を思いきり繰り出していた優子。

刹那の激闘だった―


655 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/12(火) 20:06:14.46 ID:CCA6DwFE0
“っく・・・”
意識がとびそうだった。もたれかかるようにして優子の体に身を預ける柏木。
「悔いはない・・・。この拳、“優子さん”のために・・・使おう。」
小さな体で柏木を抱きかかえる優子。その頬には青くなったアザがある。
「あははっ、いちいちおおげさなんだよ。」

“ガチャ”部室のドアが開かれ、ゲキカラとシブヤが入ってきた。
「終わったみたいっすね。」
爪を噛みながら倒れた柏木を見つめるゲキカラ。
真剣な眼差しでそれを見ていた。以前の自分の姿と柏木を重ねていたのかもしれない。
優子が2人に優しい笑みを見せながら言う。
「こいつもラッパッパだ。私入れて・・・4人目だな。」

そっと優子の体から離れ、足をふらつかせながら2人の方へ振り返る。
「・・・ラッパッパの“柏木”だ。よろしくな。」

2人がそれを見てふっと笑みをこぼした。
すると優子が「いや・・・・」と言って金色の椅子の方へと歩いていき、腰を下ろした。
「シブヤ・・・ゲキカラ・・・と来て、柏木っていうのもなぁ。」

柏木が困惑した顔で優子の方に振り向く。
「どういう事・・・ですか?」
シブヤが「確かにそうっすね。」と言うとゲキカラもまた
「きゃははっ、確かに~。」と言って微笑む。
優子が何かを思いついたようにポンっと手を叩いた。
「ラッパッパの“ブラック”だ。お前“ブラック”な、なんか暗いし。」

柏木が呆れた顔で言った。
「戦隊ものみたいな名前だ・・・・。」

柏木がそういうと3人は笑った。部室に笑い声が響く。
“ブラック”の目に机に置かれたラッパが映る。
「Oは至高のラッパ、甲高く奇しき響き・・・地上と天空を貫く沈黙・・・か。」

するとゲキカラがブラックの方へと歩み寄り、微笑んだ。
「あははっ、ランボーだよね?それ。」

その瞬間、部室にいた者達が驚いた顔でゲキカラを見つめた。
ゲキカラが詩を知っていた事に、驚きを隠せなかった。
以外な一面だった。
ブラックがふっと笑みをこぼした。
「そう・・・おだやかに空を染めなす青春の色・・・だ。」

この日、柏木由紀―“ラッパッパのブラック”が誕生した。


656 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/12(火) 20:51:52.00 ID:CCA6DwFE0
その次の日からだった。マジ女の生徒達が矢場久根に襲われたのは。
だが、矢場久根30人を1人で倒した大島優子の姿を見ていたマジ女の生徒達は
士気が高まっていた。“うちらには、あの大島優子がいる”
マジ女の生徒達もまた、一丸となって矢場久根と戦っていた・・・・2年以外は。
1人で廊下を歩く篠田のもとに、後ろから声をかけた者達がいた。
篠田は振り返ると、そこには大堀と浦野についた生徒達が数人いた。
「篠田さん・・・・、助けてください・・・・。」

篠田はそれを嘲笑うかのように言った。
「矢場久根にやられたか・・・ははっ。言う相手を間違ってるぜ?
 アイツらに助けてもらえよ。」

「それが大堀さん達も自分の身を守るのに精一杯で・・・。
 矢場久根の奴ら、“うちら”を中心に的にかけてるみたいで。」
そう、矢場久根が集中的に狙ったのは“篠田の軍団”だった。
以前の抗争で苦戦させられた篠田率いる2年を最初に潰す事が狙いだった。
もちろん篠田も学校に来るまでに矢場久根に囲まれた。
だが一発も喰らう事なく、返り討ちにしてきたところだった。
2年の生徒の姿を見て、ふっと不敵に微笑んだ篠田。
「気楽なもんだ。私は、自分に降りかかった火の粉さえ払えばいい。」

そう言って生徒に背を向け、2年のもとから去っていた。
生徒が篠田の背を見つめる、鋭い眼光で。
「あのやろう・・・。」

大堀と浦野は追いつめられていた。
矢場久根からも、大島優子を慕うマジ女の生徒達からも。
このままでは潰される。息を吹き返すには・・・・篠田を潰す事。
見せしめに篠田を潰し、マジ女での地位を以前のところまで引き戻す。
ラッパッパを相手にするよりも、まずたった1人の最強を潰すほうが賢明。
そう考えた。
大堀が2年の生徒に命令する。
「麻里子に伝えろ。学校の裏山にある神社で待っているってね。」―


657 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/12(火) 20:53:20.75 ID:CCA6DwFE0
その日の放課後、約束の神社にて。
神社の境内から街の景色を1人眺める篠田麻里子。
“ザッ”と足音が聞こえた。
篠田は振り返らずポケットに手を入れたまま口を開いた。
「デカくなり過ぎた・・・私の作った最強の軍団は。デカい看板背負わせて、
 強くなった“つもり”にさせて・・・悪かったな?お前ら。」

振り返った篠田の目に大堀と浦野、そして20人ほどの2年達の姿が映る。
敵意に満ちた目でたった1人の篠田を睨む、そこにいる全ての者。
大堀が口を開いた。
「こうするしかないんだよ?私達がマジ女で生き残るにはさぁ。」

「足りねーよ。そんな人数じゃ私は倒せねぇ。」

「分かってるよ。あんたが教えてくれた事だ。今は神社の外で
 見張らせているだけさ・・・・誰にも邪魔されないようにね。」
 
ポケットに手を入れたままゆっくりと歩み寄る篠田。
その目はどこか寂しそうだった。当然だろう。
敵とはいえそこにいるのは、すれ違ってしまっただけの仲間なのだから。

足を止め、ゆっくりと白いファージャケットを脱いだ篠田。
手に持ち、その目を鋭い眼光に変えた。
「私が始めた事だ。私の手で終わらせてやるよ。お前らを・・・」
そう言って篠田は、手に持っていたジャケットを
サッと地面に落とした。
その瞬間、大堀が言った。

―「麻里子を・・・・潰せ!!」―


711 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/14(木) 19:20:48.87 ID:yi+Jkomd0
声を上げながら向かってくる“敵”。
篠田は敵の頬に左の裏拳を叩き込んだ。
そこに倒れた敵は、篠田が知っている顔。それだけじゃない。
自分の周りを囲む敵はどれも知っている顔だ。

どこですれ違った?いつから変わっちまった・・・
変わったのはこいつらか?それとも・・・・私なのか?
同じてっぺんを見ていたはずなのに。
向かってくる“敵”を殴り倒しながら篠田はふとそんな事を思っていた。
“ドカッ”背中を蹴られた篠田。
キッと後ろにいる敵を睨みつけ、裏拳で殴り倒す。
隙を与えずに襲ってくる敵。
頬を殴られた篠田の口から、血が滲み出る。
握りしめたその拳で殴りつけた。
―“バシッ!”―篠田の拳に、“敵”の返り血が付く。

拳が・・・いてぇ。

・・・・痛い?

私が?昔の私ならそんな事思わなかったな・・・

変わったのは・・・私か。

冷酷な目で敵を倒し2年の頂点に立ち、マジ女最強と呼ばれた篠田麻里子は、
確かに変わっていた。
篠田に殴られた敵が、地面に手を着きながらゆっくりと立ち上がる。
篠田は“敵”を本気で殴る事ができなかった。
バシッと音をたて頬を殴られる篠田。
“くそが・・・”
反射的にその敵の胸ぐらを掴み、拳を向けた。
「てめぇ・・・!!」
“敵”の顔を見つめた篠田は、ピタッとその拳を止めた。

こいつも・・・・知っている。

敵にグッと肩を引っ張られ力ずくで振り向かせられた篠田。
その顔面に拳が叩き込まれる。
ザッと音を立て地面に手を着いた篠田を、大堀が見下ろす。
「麻里子・・・。あいつと出会ってあんたは変わった。
 昔のあんたはそりゃ怖かったよ。あの冷たい目を見ただけブルったもんさ。
 それが今じゃこのザマ・・・。そんな醜態晒すくらいなら、消えちまえよ?マジ女から。」


715 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/14(木) 21:30:00.61 ID:yi+Jkomd0
大堀を見上げる篠田。怒りの目、というわけではなかった。
ただ真っ直ぐ大堀を見据えていた。
「ははっ、あまりにザコ過ぎて・・・マジになれねぇんだよ。」
そう言って笑みをこぼし、立ち上がる篠田。
そしてまた篠田を敵が襲う。敵の制服を掴み投げ飛ばすように力ずくで
引っ張り態勢を崩す。その敵を殴り倒そうとすると、後ろから別の敵が向かってくる。
篠田はすぐに振り返り悲しそうな目をしながら裏拳で張り倒した。

私が変わったのは・・・“あいつ”とタイマンした時からか・・・・。

こうして“囲み”をくらって初めてわかった。
どれだけ自分がダセー真似していたのか。
つまらねぇ・・・・喧嘩だ。血が冷たくなるように。

地面に倒れた“敵”を見つめ、唇から血を滲ませながら
篠田は大堀の方へ振り返った。
「道を・・・間違えていたみたいだな。私も・・・・お前らも。」

浦野が一歩前に出て、嘲笑うかのように不敵に微笑む。
「いや・・・。そりゃあんただけさ。うちらは間違えてなんかいない。
 あんたを潰してマジ女の“てっぺん”狙うさ。」

浦野と大堀が不敵に微笑み、2年の仲間達へと視線を送った。
そして再び篠田に襲いかかろうと周りを囲み、じりじりと追いつめる。
1人でその中心に立つ篠田は、1人1人敵の顔を見渡した。
「こんな時・・・“あいつ”ならどうするんだろうな・・・」

その時だった―
“ドカッ”篠田を囲んでいた敵の1人が地面に手を着いて倒れた。
そこにいた全ての者が、その“倒した者”に視線を向けた。
篠田もまたその姿に驚きを隠せなかった。
「大島優子・・・!」

髪をかきあげた優子が不敵に微笑む。
―「とりあえず・・・殴る、かな。」―


717 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/14(木) 21:55:57.84 ID:1QBs8zQy0
クライマックスも近いのかな…

720 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/14(木) 22:57:12.05 ID:yi+Jkomd0
篠田が驚愕した表情で優子を見つめる。
「お前・・・なんでここに?」

コキっと首を鳴らした優子が答える。
「トリゴヤがうちらの所に来てな。お前を助けてくれって。
 いい“ダチ”じゃねぇか。」

「トリゴヤが・・・」

ラッパッパ大島優子の姿に思わず警戒するように後ずさる2年。
大堀もまた戸惑いを隠せなかった。
「大島優子・・・・てめぇ・・・。」
仲間に視線を送る大堀。
「おい、入り口にいる奴ら呼んでこい。」
2年の生徒は、大堀の顔を見ると
「は、はい。」と言って急ぎ足で神社の入り口へと
向かっていった。
その生徒の背中を見ながら、優子が不敵に微笑んだ。
“ドカッ”―
生徒が消えていった方から聞こえてきた鈍い音。
神社の入り口では・・・・
ピンクのグローブを着けた者、“ROCK”のネックレスを着けた者、
そして・・・銀色のロザリオを着けた者が2年の生徒を相手に戦っていた。
―シブヤ―
「なんで篠田なんか助けなきゃならねーんだよ。」
―ブラック―
「入部早々、派手だな。」
そして、生徒の髪を掴んでいるゲキカラが不気味に笑う。
「キャハハハッ!中には・・・行かせないよ?」―

入り口の方から聞こえてくる喧騒に顔をしかめる大堀と浦野。
「まさか・・・」

「ラッパッパ・・・!!」―


721 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/14(木) 22:58:47.13 ID:dL0NphvM0
ゆうこ×サドキタ━(゚∀゚)━!

722 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/14(木) 23:01:14.28 ID:0ITNl8GE0
おもしろくなってまいりました

723 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/14(木) 23:02:02.30 ID:yi+Jkomd0
2年の生徒達の顔色が青ざめていく。外にいる仲間の声が怒号から悲鳴へと変わっていく。
徐々にその悲鳴も少なくなっていく。神社の境内にいる2年の生徒が
声を震わせながら言う。
「聞いてねぇぞ・・・ラッパッパが来るなんて。外には10人以上いたのにもう・・・」
何も聞こえなくなっていた。外からは、何も。
大堀が鋭い眼光で優子を睨む。
「てめぇ・・・。ラッパッパ揃えて潰しにきたのか。」

篠田に背を向けるように一歩前に出て大堀達に
睨みを利かす優子。
「安心しろよ。アイツらはここに来ねーよ。私1人で充分だろ、お前らは。」

篠田が優子の肩を掴み、優子の前に出た。
「2度も助けられてたまるか・・・。こいつらは、私がやる。」

「2度?2回も助けた覚えねぇな。何の事だ?」
優子が覗き込むように篠田の顔を見つめる。
篠田はそれにふっと笑みをこぼした。
「何でもねぇよ・・・。」

この場にいる2年の生徒達は、外にラッパッパがいる事を知り逃げられない事を悟った。
そして覚悟を決めたように、優子と篠田を囲み始めた。
篠田が倒した敵も再び立ちあがった。その数20人。
大堀と浦野が不敵に微笑む。
「外にいる奴らはどうでもいい。頭を潰せばうちらの勝ちだ。」
―「行け!!」―

優子と篠田に敵が襲いかかった。
そしてその場は乱闘に変わった―
怒号と共に聞こえて来る鈍い音。そして血が流れる。
2年の生徒の血が。
声を上げながら敵の胸ぐらを掴み殴り倒す篠田。
そして優子もまた楽しそうに敵に向かっていった。
“ザッ”音を立てて地面に転がる2年。
次々にやられていく仲間の姿を見て足を止めた2年の生徒達。
このわずかな間に、その数は半分以上減っていた。
優子が返り血の付いた拳で髪をかきあげる。
そして鋭い眼光を見せながら言った。
―「名ぁ上げてぇ奴は・・・一歩前に出ろよ?」―


728 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/15(金) 00:40:16.00 ID:uYOmYHOG0
その優子の迫力に2年の生徒達は怯んだ。
前に出るどころかザッと音を立て後ずさりしてしまうほどだった。
“これが・・・大島優子・・・!!”
力の差は歴然だった。その小さな体から感じられる余裕。
これだけの人数がいながら一発も攻撃を加える事ができないその強さ。
動いた瞬間にやられる、そう思わせた。
優子が見渡すように睨めつけ叫んだ。
「どうした?・・・一歩前だって言ってんだろうが!?それでもマジ女か?」
―「あぁ!?」―
その凄まじい気迫に気圧される2年の生徒達。
篠田は優子の姿を見て思わず笑みをこぼした。
“ハンパじゃねぇな・・・こいつは・・・”

それを見ていた大堀が眉間に皺をよせ、足を踏みだした。
ゆっくりと仲間の方へと歩いていく。
「てめぇらビビッてんじゃねぇぞ・・・1年のガキだろうが!!
 ビッとしろや!!あぁ!?」
2年の生徒達のすぐ後ろに立ち、大堀が優子と篠田を睨めつける。
大堀の気迫もまた凄まじいものがあった。2年の幹部としての貫禄が滲みでていた。
その大堀の喝で息を吹き返したように優子達を睨む2年。
じりじりと優子と篠田を囲む。
ゆっくりと歩きながら自分の前にいる敵を睨めつける優子と篠田。
“トンッ”
2人の背中がぶつかった。ふと後ろを振り返る2人。
互いの顔を見てどこか照れくさそうにふっと笑みをこぼした。
そして2人は背中を合わせ、目の前にいる敵を睨めつけた。
その瞬間、1人の生徒が前に出た。
「大島ぁぁ!!」
“ガッ!!”―
こめかみを貫くような優子の右フック。
生徒が体ごとふっ飛ばされ地面に転がった。一発。
倒れた生徒から視線を外し、大堀の方へと振り向いた優子。
「今日で終わりだな?お前ら・・・・。」


761 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/16(土) 01:51:29.67 ID:ibP/bS+C0
倒れた仲間の姿を見て眉間に皺を寄せた大堀は、
前にいた仲間の肩を掴み、一歩前に足を踏みだした。
そして篠田と優子を鋭い眼光で睨みつけ叫んだ。
「行くぞおらぁ!!」―
優子と篠田に一斉に襲いかかっていく2年。だがまだ動かずにそれを見ている2年
が1人だけいた。幹部である浦野一美だった。
浦野はこの状況に焦りを隠せなかった。“勝てない。勝てるわけがない。”
そう思った浦野は一歩、また一歩と後ずさりしこの乱闘から背を向けた。
追いつめられた浦野は冷静な判断ができなかった。
階段を下りていき、神社の入り口が見えた時だった。
そこにいる“ラッパッパ”の姿、そして倒れた仲間の姿が浦野の目に映る。
足を止めた浦野。
ラッパッパの3人が浦野の方へと振り向いた。
シブヤが不敵に微笑む。
「どこ行く気だ?こっちは通行禁止だぜ。」

ゲキカラが一歩一歩、爪を噛みながら浦野の方へと歩いていく。
不気味な笑みを浮かべながら。
「きゃははっ。“地獄”に来たんだよね?自分からさぁ?」

近づいてくるゲキカラを睨めつける浦野。
逃げられない・・・!
こんな奴らに・・・、こんなガキどもに・・・!
「ゲキカラぁぁぁ!!!」―
声を上げながらゲキカラに向かっていった浦野。
首をコキっと鳴らしたゲキカラ。その顔から笑みが消えた瞬間だった。
“ドンッ!”
浦野の顔面を貫くようなゲキカラの拳。
階段に倒れた浦野がうめき声を上げながら上半身を起こす。
追いつめるようにゲキカラがまた近づいてくる。不気味に微笑みながら。
“恐怖”―
それを感じた浦野は階段を這いつくばりながら、上に逃げようとした。
一段上の階段に手をかけた時だった。
“ガッ”
浦野の手に激痛が走る。
顔を上げた浦野の目に映る“最恐ゲキカラ”。
「もう少し・・・遊んでいきなよ?」
浦野の手を足で踏みつぶしながら不気味に見下ろしていた。
ゲキカラは返り血の付いた手で浦野の髪を掴んだ。
「おらぁ!!」と声をあげ、浦野を階段の下へと力ずくで投げ飛ばしたゲキカラ。
転げ落ちていった浦野の目に、階段に座っているシブヤとブラックの姿が映る。
シブヤが脚を組んだまま浦野を見つめる。
「安心しろよ。一応“タイマン”だ・・・。うちらは手を出さねぇよ。」

そう言ったシブヤを鋭い眼光で睨めつけた浦野。
「・・・・・・・ちくしょう・・・。」
ゆっくりと立ちあがり、ゲキカラの方へと振り返るとぺっと口から血を吐きだした。
ゲキカラがゆっくり階段を下りてくる。
不気味に笑うゲキカラを睨みつけ、ぎゅっと拳を固く握りしめた浦野。
「“ゲキカラ”だぁ?上等だよ・・・。てめぇだけでも潰してやる!」
“キャハハハッ!”
「もう・・・終わったんだよ?あんたらの時代は。」
浦野の目の前に立ったゲキカラが不敵に微笑む。
すでに鼻や口から血を流している浦野が声を上げながらゲキカラへと向かっていった。
―“ドカッ”―
しばらくして、神社の入り口からは悔しさと苦しみが入り混じったような
断末魔とも言える叫び声が響き渡った。


773 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/16(土) 17:28:30.12 ID:ibP/bS+C0
その叫び声は神社の境内にいる者達には聞こえなかっただろう。
それほどまでに乱闘は激しさを増していた。
20人いた兵隊たちはいつのまにか5人にまで減っていた。
“最強の2人”を前に、2年の生徒達は為す術もなく倒れていく。
「喧嘩は数」そんな常識は優子と篠田には通用しなかった。

“ザッ”
頬を殴られ、地面に手を着いた大堀恵―
「ちくしょう・・・」
そう言って後ろを振り返る。
「大堀・・・立てよ。」
自分を見下ろす篠田麻里子の姿が目に映る。
篠田の後ろでは5人を相手に戦う大島優子の姿もあった。

分かっていた、この2人が強い事は。知っていた、勝てないという事は。
ただ何かに怒りをぶつけたかった。
マジ女で篠田麻里子という最強に出会い、彼女に付いていけば間違いないと思った。
マジ女の“てっぺん”という夢を、“麻里子”となら現実にする事ができる。
そう思っていた。
だが、後少しのところでそれは砕かれた。1年の大島優子という存在に。

受け入れたくはなかった・・・自分の信じた最強の上をいく“最強”がいる現実を。
麻里子に最強で在り続けてほしかった。どんな事をしても・・・・。
けれども“こいつ”は変わってしまった。

「あんたと大島優子がタイマンしたあの日。あのまま全員でボコっていれば・・・・
 あんたは“最強”のままだったんだ!なのにどうして・・・!」

大堀は立ち上がり、真っ直ぐな目で篠田を見つめながら訴えるように叫んだ。
篠田もまた大堀を見据えながらそれに応えた。
「そんな事して勝っても“最強”とは言わねぇだろうが。
 それに気付いたんだよ・・・私がマジ女に来たのは・・
 “あいつ”と出会うためなんだってな。」

対峙する大堀と篠田。篠田の言葉に大堀が眉間に皺を寄せた。
そして篠田が言葉を続ける。
「初めてだったんだよ。喧嘩をしてあんな風に血が熱くなったのは。
 私は・・・最強を目指していたわけじゃない
“最強”と出会いたかったんだよ。だから・・・マジ女に来たんだ。」


774 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/16(土) 17:33:16.37 ID:ibP/bS+C0
篠田の言葉にふっと笑みをこぼした大堀。
「もう少しで“てっぺん”とれたものを・・・。
 やっぱり・・・イカれてるよ。あんたは・・・」

篠田もまた、大堀の言葉にふっと笑みをこぼした。
「・・・来い、大堀。“ケジメ”つけようぜ。ハンパにできねぇだろ?」

「分かってるさ。このまま帰ったら、“こいつら”に示しがつかねぇ・・・・
 私には・・・・マジで来いよ。麻里子。」
―「おらぁ!!」―
叫びながら篠田へと拳を向けた大堀。
ガッと左腕でその拳をガードした篠田。
固く握り締められた篠田の拳が、大堀の顎を捉えた―
“ドカッ”と音を立て地面に背中を着けた大堀恵。
大堀は知っていた。篠田が2年の“仲間”に本気を出していなかった事を。
ザッと音を立て篠田が倒れた大堀へと歩み寄る。
「今まで、私を担いでくれてありがとな。
 ・・・“お前ら”に、私のケジメを見せなきゃならねぇな。」
仰向けに倒れた大堀の目に篠田の姿が映った。
「見ていてあげるよ・・・行きな。」
大堀がそう言うと篠田は覚悟を決めたような目をして、
背を向けた。
傷だらけの姿で、空を見つめる大堀。

私の夢は・・・・ここで終わりか。

どこか清々しい顔をしていた。そして笑みを一瞬浮かべ、
篠田の背中へと顔を向けた―
“ドカッ”2年の最後の1人が倒れた。
背中を向けている優子の所に、歩いていく篠田の姿が大堀の目に映る。
「大島優子!!」―
篠田が叫ぶと優子が振り返る。
優子は篠田の目を見て不敵に微笑み、髪をかきあげた。
「ケジメついたみたいだな・・・ダチと。」

「あぁ・・・おかげさまでな。」

一歩、また一歩と互いに歩み寄る2人。
篠田が言葉を続けた。
「始めようか・・・そのつもりで来たんだろ。最初から。」

「ああ。“ケリ”つけようぜ・・・・。
ここからが、私のメインイベントなんだよ。」
ザッと足を止めた2人。優子は見上げるように篠田を睨み、
篠田は見下ろすように優子を睨んだ。
緊迫した雰囲気が辺りを包む。
2人は・・・・同時に拳を上げた。
―“おらぁ!!”―


782 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/16(土) 21:55:10.53 ID:w8maweYm0
始まりの場所始まったああああああああああああ

790 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/17(日) 02:16:12.60 ID:pZatfLTnO


791 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/17(日) 02:48:30.55 ID:PfCdgMrf0


792 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/17(日) 02:56:07.66 ID:XVoz85Rx0
“バシッ”―
強烈な拳が互いの顔面に入った。
優子はこめかみ、篠田は唇から血が滲ませた。
そして同時にガッと胸ぐらを掴んだ。
「大島ぁぁ!!」―
優子の胸ぐらを掴みながらこめかみ目がけて拳を振り下ろす篠田。
ガッと音を立てそれがぶち当たる。
長い髪がサッと音を立て顔を下に向けた優子。
すぐに顔を上げ鋭い眼光で篠田を見据える。
優子は力ずくで引き寄せ、篠田の頬に固く握りしめた拳を喰らわせた。
その瞬間、バッと互いの制服から手を放した。
篠田はその拳に体をよろめかせ、優子は追い打ちをかけるように向かっていった。
助走をつけた優子の飛び蹴りが篠田の体に叩き込まれる。
思わず地面に手をつきそうになった篠田だが、それを堪え優子にハイキックを喰わらせた。
“ドカッ”
体をよろめかせた優子が不敵に微笑む。この喧嘩を楽しむように。
「ははっ、あははっ!」

鋭い眼光で優子を見据える篠田が声を上げながら向かっていった。
―「おらぁ!!」―

一瞬静まった境内の様子を見ようと、ラッパッパの3人が階段を
上って行く。
階段を上りきるとブラックが木にもたれながら口を開いた。
「始まっていたみたいだな。・・・・マジ女の頂上決戦が。」

ゲキカラが“きゃははっ”と笑いブラックの方へと顔を向けた。
「優子さんの勝ちは決まっているけどね~。」
 
ゲキカラがそう言った時だった。
何者かが階段を上ってくる足音が聞こえた。
シブヤがそれに気付いたようにパッと階段の下の方へ振り返った。
「てめぇ・・・トリゴヤ。」


793 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/17(日) 02:57:40.32 ID:XVoz85Rx0
トリゴヤが気まずそうに「あっ・・・。」と言って立ち止まった。
シブヤが言葉を続ける。
「人に助けを求めといて今頃来やがったのか?」

「だって入口で怖い顔してあんた達がいるんだもん。
 それにさぁ・・・。」

シブヤが「あ?」と言ってトリゴヤが視線を向けた方へと振り返ると
ゲキカラが殺気立った目でトリゴヤを睨みつけていた。
「トリゴヤ~。まさかあんたが“あの時”の奴だとはねぇ?優子さんに止められて
 なかったら、オマエの事・・・・“血まみれ”にしていたよ?」

トリゴヤが優子の所に助けを求めてくる時までゲキカラは知らなかった。
トリゴヤが浦野と一緒にいた“あの”トリゴヤだという事を。

トリゴヤが気まずそうにしている理由を察したシブヤ。
「ああ、そういう事かよ。・・・・とりあえず上って来いよ。見に来たんだろ。」

シブヤがそう言うと、トリゴヤは安堵した表情を浮かべ階段を上っていく。
そしてシブヤ達の所へと歩み寄っていった。
シブヤがふっと微笑みながらトリゴヤの顔を覗き込む。
「しかしゲキカラがこんな奴に負けるとはなぁ。信じられねーな。」

「ちょっと待ってよ。あれは~私であって私じゃないの。」
そう言ってあたふたするトリゴヤ。トリゴヤがちらっとゲキカラの方に
振り向くと、変わらず鋭い眼光で睨めつけていた。
ゲキカラはシブヤの言葉でさらに怒りが増したようだ。
「やっぱり・・・“ひき肉”にしてやろうか?オマエ。」
 
その様子を呆れた顔で見ていたブラック。
「もう終わった事だろ。“こっち”の喧嘩は見なくていいのか?」
シブヤ、ゲキカラ、トリゴヤの3人が、はっとした顔で境内の方へ振り返った。
トリゴヤが不安な表情で“それ”を見つめる。
「麻里子・・・・。」―


811 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/17(日) 20:15:51.12 ID:XVoz85Rx0
トリゴヤが叫ぶ。
―「麻里子・・・・!!」―

体をよろめかせて地面に手を着いた篠田。
優子のほうは喧嘩で高揚しているかのように、無邪気な笑みを見せていた。
額に血を滲ませながら。
篠田が声を上げながら優子に向かっていき、その小さな体をガシッと掴んだ。
だが優子は倒れない。
“ドカッ”篠田の腹に膝蹴りを加えると右の拳で篠田の顔面を狙う。
その優子の拳を左腕でガードした篠田。
即座に“バシッ”と優子の頬へと裏拳を叩き込んだ。
思わず後ずさりした優子。
「・・・っ。あはっ、あははっ!」
笑みを浮かべながら唇から滲む血を拭う。
そこへ篠田が追い打ちをかけるように殴りかかってきた。
“ガッ”とその篠田の拳を左腕で防ぎ、右の拳を篠田の腹にめり込ませた。
優子はぎゅと左の拳を強く握り締める。
“バシッ!!”―
優子の拳を顔面に喰らった篠田は地面に膝と両手を着いた。
優子が髪をかきあげ、それを見下ろす。
「はぁ・・はぁ・・・」と息を切らし顔を上げる篠田。
右手で前髪をかきあげ、鋭い眼光で優子を見据える。
その鋭い目の上には血が滲んでいる。
優子の拳が、篠田の瞼を深く切っていた―

まだ・・・終わらせたくない。
こんな喧嘩は二度とできねぇ・・・。
優子を見据えながらゆっくりと立ち上がる篠田。
“おらぁ!!”と声をあげながら優子に殴り掛かかっていった。

その2人のタイマンを固唾を呑んで見守るラッパッパの3人とトリゴヤ。
そして大堀や意識を取り戻した2年の生徒数人。
最強と最強の喧嘩を見つめたままシブヤが口を開く。
「“あいつ”・・・優子さんの拳をあんなに喰らってよく立ち上がれるな・・・・。」
驚きを隠せなかった。
何度地面に手を着いても立ち上がり、あの大島優子を相手に善戦している篠田の姿に。
そう思っていたのはシブヤだけではなく、
優子と戦いその強さをよく知る者達―ゲキカラやブラック、そしてトリゴヤ
もまた同じ気持ちだった。
だが、それ以上に驚かされた事があった。
底知れない優子の強さ―
優子は今まで一度たりとも、地面に手を着いてはいなかった。
どちらが勝つかは目に見えていた。
ゲキカラが静かな口調で言った。
「次で・・・決まるよ。」


812 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/17(日) 20:17:17.97 ID:XVoz85Rx0
“おらぁ!!”
助走をつけた優子の飛び蹴りを喰らい、篠田は地面に背中を打った。
息を切らしながら優子がゆっくりと篠田に歩み寄る。
必死に立とうとする篠田。
まだだ・・・まだ、私はやれる・・・。
心はまだ折れていなかった。

優子は“ガッ”と倒れた篠田の胸ぐらを掴んだ。
だが何かを悟ったように、優子はそっと手を放した。
篠田はもうどんなに力を振り絞っても立てなかった。
体が限界だった。
終わっちまったのか・・・・。
仰向けのまま空を見つめる篠田麻里子。

初めてだな・・・こんな風に空を見上げるのは。
気持ちいいぜ・・・・悪くねぇ気分だ。
私の・・・・。

「負けだ・・・。」

終わりを告げる篠田のその言葉に、優子はふっと笑みを浮かべた。
優子が体を休めるように腰に手を当て、右手で髪をかきあげる。

「お前、Sだろ?こんな喧嘩の仕方する奴・・・初めてだよ。」

そう言って篠田に歩み寄る優子。とどめをさそうとするかのように
倒れた篠田へ拳を向ける。
“バッ”思わず目を閉じた篠田。
何もない・・・・。ゆっくり目を開ける。
篠田の目に映ったのは、固く握り締められた拳ではなかった。
開かれた手。
子供のような笑顔で手を差し伸べる優子の姿が、そこにはあった。
優子は言った。
―「今日からお前は・・・“サド”だ。」―

額と口から血を滲ませ、そう言った優子の顔を見てサドもまた笑みを浮かべる。
そして優子の手を掴み、ゆっくりと体を起こし立ち上がった。
いつのまにか空は赤く染まっていた。
優子とサド、2人の固い絆が結ばれた瞬間を綺麗な夕陽が照らしていた。

優子がサドの腕を自分の肩にかけ、ゆっくりと歩き出す。
するとそこへ2人のタイマンを見守っていた者達が駆け寄ってきた。
「優子さん!」―
仲間の姿を見て笑みを見せる優子。
そしてサドの方に振り向き、ふと優子が呟いた。
「誰も文句言わねぇな。これならよ。」

「・・・・何のことだ?」

「ラッパッパの“副部長”だよ。お前しかいねぇだろ。」

優子のその言葉を聞いて、どこか嬉しそうに笑みを浮かべた篠田。
優子の方へ振り向き真っ直ぐな目をして答えた。
「・・・・私は厳しいぜ?“優子さん”。」

目を合わせた2人は照れくさそうに笑っていた。
マジ女の頂上決戦はこうして幕を閉じた―


813 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/17(日) 20:18:35.08 ID:C3IrVYa30
サド誕生痺れるわー

814 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/17(日) 20:38:21.72 ID:A8OaA5dGI
ドラマのシーンが蘇った

815 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/17(日) 20:55:03.94 ID:KZpXC5w80
あの光景が目に浮かぶわぁ

816 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/17(日) 21:23:26.08 ID:1yZ0qhI90
いいシーンだよなあ

817 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/17(日) 21:30:17.46 ID:y+dJGXAb0
この歴史的名場面を解体し新たな解釈で再構築したサーモンアッパレ\(^o^)/

856 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 20:16:42.76 ID:yo6NavjK0
その次の日―
優子は1年の廊下で先に登校していたシブヤとゲキカラ、そしてブラックと
ばったり会った。
優子がいつものように「おっはー!」と声をかける。

「あっ、優子さん。」「キャハハッ、優子さんだぁ。」「優子さん・・・」
とそれぞれ違うテンションで優子のもとへと歩み寄る3人。
シブヤが少し不機嫌そうな顔をしている。
「サドが副部長って、あれマジっすか?」
どうやら文句はあったみたいだ。
「またその話かよ~。しつこいな~。」
優子は面倒くさそうにそう言うと、自然とラッパッパの部室へと足を向ける。
3人は優子の後を付いていく。
「なんであいつが副部長なんすか?」

「今まで2年をまとめてた奴なんだぜ?ラッパッパもいい感じにまとめて
 くれると思ったんだよ。」

「強いから・・・じゃないですよね?」

「え?・・・あ、ああ。」と困った顔を見せる優子。
“強いから”とはあえて言わなかったのに、気付かれていた。
シブヤとゲキカラが「私のほうがサドより強い」と納得できない様子だ。
ブラックは興味がなさそうだった。
そして2年の廊下へ続く階段の踊り場が見えた時だった。
バッと壁に体を寄せ2年の生徒達が
「おはようございます!」と
綺麗に揃えて優子にお辞儀をした。
優子が呆然とした様子で「なんだこりゃ?」と呟き、
首をかしげるとまた階段を上り始めた。ゲキカラは「きゃははっ」と生徒達を
見て笑っていた。
優子の姿を見ると、2年の生徒は同じように挨拶をする。
「なんか皆おかしくねぇか?」
ブラックもまた「なんか変ですね。」と言って首をかしげる。
吹奏楽部の部室の前に立った優子達。
“ガチャ”とそのドアを開けた。
するとそこには、白いファージャケットを着たサドと
大きな袋を手に持つトリゴヤが立っていた。
サドがヒールの音を立てながら優子の方へ歩み寄る。
「優子さん。おはようございます。」

サドのその言葉で2年の生徒達が態度を変えた理由をなんとなく
悟った優子達。
「2年の奴らがおかしいと思ったら、あれお前がなんか言ったのか。」
優子がそう言うとサドは「ええ。」と言ってポケットに手を入れ、
優子達に背を向けた。
「私が“教育”してやったんですよ。優子さん、やるからには・・・」
―「“全国制覇”目指しましょう。」


857 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 20:20:53.21 ID:yo6NavjK0
そう言ってファージャケットを脱いだサド。
制服の背中には薔薇と髑髏の刺繍が象られていた。
それは、サドなりの覚悟の現れだった。
優子の期待に応え、ラッパッパ副部長に命を懸ける覚悟。
サドの後ろで嬉しそうに微笑んでいるトリゴヤの姿もあった。

サドの変わりように呆気にとられるラッパッパの3人、そして優子。
「おいおい・・・冗談だろ。」と言って金色の椅子へと歩いていく優子。

シブヤが呆れた様子で部室へと入っていく。
「“全国制覇”って・・・・バカか。今は“戦国時代”じゃねぇんだよ。」
“ガッ”とシブヤの肩を掴んだサド。
シブヤが見上げる様にサドを睨みつける。
「コラ。何してんだよ?」

「おい、トリゴヤ・・・“あれ”出せ。」

トリゴヤは手に持っていた大きな袋から4着の“スカジャン”を取り出し
サドに渡した。
サドがそのスカジャンをシブヤに突きつける。
「これ着てお前らも手伝え。今日から“四天王”としてな。」

「“四天王”だぁ?“3人”しかいねぇだろうが。」

トリゴヤが「もう1人は私~。」と言って手を挙げた。
ゲキカラがトリゴヤを睨めつける。
「私~、じゃないよ?オマエ・・・いつからラッパッパに入ったんだよ?」
凍てつくようなゲキカラの鋭い眼光。トリゴヤはもう睨まれる事に
馴れたせいか「え?いつから?いつからだろ~。」ととぼけた様子を見せていた。

“ガッ”とゲキカラがトリゴヤの胸ぐらを掴む。
すると、いつのまにか興味津々でスカジャンを物色している優子が
面倒くさそうな表情を浮かべながら、ちらっとゲキカラに顔を向けた。
「トリゴヤもラッパッパでいいだろ。サドと“セット”みたいなもんだしさ。」
こうしてトリゴヤは正式にラッパッパに入部した。わりと適当に。


858 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 20:21:54.64 ID:yo6NavjK0
「優子さんがそう言うなら・・・」とゲキカラがトリゴヤから手を放す。

「すげぇな、これ。カッコいいじゃねぇか。」
“ダークグリーン”のスカジャンを手に取る優子。
優子の笑みを見て満足そうな表情を見せるサド。
ゲキカラが羨ましそうに“それ”を見ている。
優子さんが好きなモノは、私の好きなモノ。
「優子さん、それ・・・私が着る。」
ゲキカラがそう言うと優子は「え?ああ、ほら。」と言って
“ダークグリーン”のスカジャンをゲキカラに渡した。
嬉しそうに袖を通すゲキカラ。
残り3着。優子が“レッド”のスカジャンを「いいな~」と言って同じように
手に取る。
するとトリゴヤが「あっ、私覚醒したら髪赤いからそれがいい~。」と言って優子に
手を差し出す。
優子は「ああ、確かに。」と納得した様子でトリゴヤに渡した。
残り2着。優子が“ブラック”のスカジャンを取ろうとする。
優子より早くバッとシブヤからその“ブラック”のスカジャンを取ったブラック。
いつのまにか部室の隅に移動していた。
「私は名前の通り・・・これしかないな。」
そう言ってブラックもまた袖を通した。
残った1着のスカジャン。顔を合わせるシブヤと優子。
シブヤが「これは・・・・私のっすよ。」と言うと、
「ああ、“ピンク”はいいや。」
優子はそう言って興味なさそうに金色の椅子へと戻っていった。
「なんすか、それ。」

ダークグリーンのスカジャンを着たゲキカラがシブヤを見つめる。
「シブヤしか似合わないよ?それはさぁ。」

「あぁ?まぁ・・・そうだろうな。私しか着こなせねぇよ。しょうがねぇ、着てやるよ。」
少し嬉しそうに“ピンク”のスカジャンに袖を通すシブヤ。
優子は「いいな~お前ら。」と言って金色の椅子に腰を下ろし、
サドに視線を送った。
「おい、サド。私には何もないのかよ?」

「優子さんは、制服が一番です。もう充分気合い入ってますので。」

「だろ?そうなんだよ。」そう言って髪をかきあげる優子だった。

この日サドが言った“ラッパッパ四天王”は、のちにその名をとどろかせる。
ラッパッパに四天王あり。
その4人が身に纏った“スカジャン”は、近隣のヤンキー達の憧れとなる―


861 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/18(月) 21:00:48.46 ID:ci0Fzvt50
久々にマジすか観たくなってきた~

862 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/18(月) 21:05:09.68 ID:VbQkkncV0
懐かしい
みんなスカジャン似合ってたな~

865 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 21:24:54.42 ID:yo6NavjK0
ラッパッパ四天王、そのデビュー戦の相手はもちろん・・・“矢場久根”だった。
その日から四天王と副部長サドはその力を優子に誇示するように
1人で街にくりだしては、矢場久根相手に喧嘩を始めていた。
いや、トリゴヤだけは「私は無理~。」と言って部室でおとなしくしていたが。
もちろん優子もおとなしく金色の椅子に座っているわけがなく、
部長自ら動いて暴れまわっていた。

四天王が誕生した日から数日後。
躍起になり始めた矢場久根の生徒達が、優子とサドを狙った。
街を歩いている2人の前に現れた矢場久根の生徒達、20人近くはいただろう。
「大島優子と篠田麻里子だな?ツラ・・・貸してもらおうか。」
そう言って優子達を睨みつける矢場久根。
優子とサドは、焦る様子もなく不敵に微笑む。
矢場久根の生徒達に付いていく優子とサド。
倉庫が無数にある街の外れへと足を踏み入れた。
2人を囲む矢場久根の生徒達。
ファージャケットのポケットに手を入れたまま、サドが言った。
「そういえば・・・言い忘れてたよ。」

サドの背中に合わせた優子が、後ろを振り向きふっと笑みを浮かべた。
矢場久根の生徒を睨みながら、言葉を続けるサド。
「気失っちまう前に頭に入れとけよ。今お前らの目の前にいるのは・・・・
 大島優子と“サド”だ。」

「あぁ?サドだぁ?」
“バシッ”―
裏拳でその生徒を殴り倒したサド。
倒れた生徒の胸ぐらを掴み、鋭い眼光で見下ろしながら言った。
―「総長に伝えろよ?“サド”にやられました・・・ってな。」―


866 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/18(月) 21:30:44.79 ID:5hsaA0m7O
学生の頃スカジャン嫌いだったのに
何故か最近欲しくなってる今日この頃

867 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 21:37:57.76 ID:yo6NavjK0
一斉に優子とサドに向かっていった矢場久根の生徒達。
髪をかきあげた優子、そして不敵に微笑むサドがそれを迎え撃つ。
“おらぁ!”―
武器を持った矢場久根の生徒達が次々に襲いかかる。
優子とサド、この2人が強い事は矢場久根は百も承知だった。
ハンパな覚悟で、ここへ連れてきたわけではない。
“最強”の看板は、うちら矢場久根に在る。
彼女達もまた、優子達と同じように“マジ”に生きていた。
矢場久根、残り3人になったところで、
地面に手を着いた矢場久根の生徒が再び立ち上がる。
そして連絡を受けたその仲間達がさらに5人、倉庫の陰から姿を現した。
増えた敵の姿を見て、優子はどこか楽しそうに笑いながら敵に殴りかかる。
サドもまた顔には出さないものの、優子と同じようにこの時間を楽しんでいた。
優子と一緒にいるこの時を。
髪をかきあげる優子。
「あははっ。コイツらキリがねぇな。ゾンビかよ?」

息を切らしながら、優子の言葉にふっと笑みを浮かべるサド。
サドと背中を合わせた優子が後ろを振り向く。
「・・・サド、足元フラついてるぞ。」

「ふっ、優子さんこそ。」
サドの言葉に一瞬笑みを見せた優子。
2人は前を向き、目の前にいる敵を睨む。
「いくぞ!」と優子が叫ぶ。

2人は同時に声を上げ、再び矢場久根の生徒達に向かっていった。
―「おらぁぁぁ!!」―

ここに倒れた矢場久根が弱かったわけではない。
優子とサドが強すぎた。ただ、それだけの事。
激しい乱闘のすえ、やっと全員を地面に叩き伏せた優子とサド。
2人もさすがに息を切らし、顔にはアザもできていた。
サドの顔を見て優子が笑う。
「ひでぇツラだな。」

「お互いさまですよ。」とサドが優子に笑みを見せた。
その時だった―
“ザッ”
倉庫の陰から足音が聞こえ、2人は振り返る。
優子が驚いた顔を見せた。
―「大島麻衣・・・。」―


868 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 21:38:48.83 ID:yo6NavjK0
舎弟達を引き連れ、優子達に歩み寄る総長、大島麻衣。
「久しぶりだね。大島優子。ずいぶん派手に暴れてるね?相変わらず。」

「おかげさまでな。今はお前には感謝してるよ、時間をくれたからな。」

「私は、シブヤの顔を立ててやっただけさ。感謝されても困るね・・・・
 これから叩き潰す相手に。」
不敵な笑みを消し、鋭い眼光で優子を睨みつける大島麻衣。
サドがぎゅっと拳を握りしめると、優子は髪をかきあげた。
「まぁ・・・そうだよな。いいぜ、来いよ。」
睨み合う両者。優子の眼光を真っ直ぐ見据える大島麻衣。
すると険しい表情を止め、ふっと微笑んだ。
「そう焦らなくていいよ。今日は伝えに来ただけだから。
 明日17時、矢場久根に来い。それだけ。」

「あ?なんだよ。今でもいいだろ。」

「分かってないね。“舞台”ってもんがあるんだよ。
 この前は、おたくにうちの生徒がお邪魔したみたいだからね。
 今度はこっちがあんた達を招待する番でしょ。」

サドが一歩前に出て大島麻衣を睨めつける。
「矢場久根の校庭・・・真っ赤に染めてやるよ。もちろん・・・お前らの血でな。」

「篠田・・・いや、今は“サド”だったね。必ず潰してあげるよ。」
そう言って不敵に笑みを浮かべ、
優子とサドに背を向けた大島麻衣。
「何人連れてきてもいいよ。マジ女の力・・・見せてみな。」

優子が「おい!」と声をかけると、大島麻衣が振り返る。

「必ず行くよ。」―


870 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 21:50:00.78 ID:yo6NavjK0
その次の日、約束の時間―17時―

3年の梅田と野呂を倒しラッパッパを復活させ、矢場久根30人を倒した大島優子。
その時点で、優子は1年と3年から慕われ始めていた。
そして2年の頂点、最強サドと死闘を繰り広げ勝った事で、2年も制した。
サドと拳を交えた大堀達も、今となってはサドとの信頼関係を取戻し
優子の事をサドと同じように慕っている。
もうマジ女の誰もが大島優子を“てっぺん”として認めていた。

そのマジ女の生徒達に“ラッパッパ”の誰かが声をかければ、
100人以上は集める事はできただろう。
だが、矢場久根の校門に前に立っているのはたった6人だけだった。
―優子とサド、そして・・・それぞれ別色のスカジャンを身に纏った
“ラっパッパ四天王”―
誰も、マジ女の生徒に声をかけようとはしなかった。
自信があった。この6人ならきっと勝てるという根拠のない自信。
それは決して過信ではない。それが今・・・証明される―

校舎の入り口から舎弟達を引き連れ、姿を現す総長“大島麻衣”。
バットを引きずりザザッと音を立てながら
校庭の中心へとゆっくり歩いていく。
優子達もまた、互いに顔を合わせふっと笑みを浮かべた後、
大島麻衣の所へと足を踏みだした。
先に校庭の中心に立った大島麻衣のもとに、ぞろぞろと矢場久根の生徒達が集まる。
膨れ上がっていくヤンキーの群れ。
正確な人数は分からないが、100人はいるだろう。
その先頭に立つ総長、大島麻衣。
「まさか6人で来るとはね・・・。舐められたもんだよ、私も。」

校庭の中心に立った優子達。
覚醒していないトリゴヤが目の前にいる敵の数に戸惑う様子を見せる。
「ちょっと、聞いてないよ~こんなにいるなんて。」
すると隣に並ぶシブヤがピンクのグローブをぎゅっと付け、
トリゴヤの方へと振り向く。
「なんで付いて来たんだ、てめぇは。」

「え~。だって、私だけ仲間外れなんて嫌じゃん。」
と言ったトリゴヤは、乱闘が始まったら戦う気はゼロのようだ。
ブラックがトリゴヤの様子を見て呆れていた顔をすると、
敵の方へと視線を向け銀色のロザリオを握りしめた。
「時は来た・・・始まりの時が。」

ゲキカラが首に手を当て、コキっと鳴らし目の前にいる敵に
不気味に微笑みかける。
「キャハハハッ!み~んな・・・私が壊してあげるよ?」

ゲキカラがそう言うと、矢場久根の生徒達が身構え怒号を上げ始めた。
「なんだ?コラ?」とシブヤがガンをつけ挑発し、
「きゃはははっ!・・・・ワクワクするよ。」とゲキカラが今にもとびかかって
いきそうなほど、その不気味さを増す。
そして、白いファージャケットのポケットに手を入れたサドが、
鋭い眼光で総長、大島麻衣を睨めつける。
「いつまでもカラガンくれ合っていても仕方ねぇだろ。始めようぜ?」


871 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 21:54:18.52 ID:yo6NavjK0
大島麻衣が不敵に微笑み、一歩前に出る。
「本当に6人でやる気なんだ?・・・・バカだね。
 6人だから負けても仕方ない、なんて後で言うなよ?」
優子もまた笑みを浮かべ一歩前に出ると、地面に触れそうなロンスカが
サッと音を立てた。
「言わねぇよ。そっちこそ足りねぇんじゃねぇの?300くらいは揃えたほうがいいだろ。
 “うちら”相手にするならよ。」
 
ふっと嘲笑うように笑みを浮かべた大島麻衣。
「・・・・最強武闘派集団“ラッパッパ”か。嬉しいよ。“伝説”と戦えて。
 初めて会った時からずっと、この日を待っていたよ。」

「私もだよ・・・。ずいぶん殴られたからなぁ、お前に。」

“ザッ”と音を立てバットの先を優子に向ける大島麻衣。
笑みを消し、さっきまでとは別人の様な鋭い眼光で優子を睨む。
「矢場久根の“マジ”・・・・見せてやるよ?お前に。」

優子が右手で髪をかきあげる・・・そして、その目つき
を鋭い眼光に変えた。
―「“マジ”の意味・・・教えてやるよ。」―

持っていたバットを優子の方へ投げつけ、大島麻衣が叫ぶ。
「行くぞおらぁ!!」
その声と同時に声を上げ優子達に向かっていく矢場久根の生徒達。
サッとバットを避けた優子もまた叫ぶ。
「おらぁぁぁ!!」
優子が走り出すと、その後を追うように矢場久根に向かっていく
副部長サド、そしてラッパッパ四天王のシブヤ、トリゴヤ、ゲキカラ、ブラック。
マジ女6人と矢場久根100人が今、激突した―


872 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 22:04:04.36 ID:yo6NavjK0
最終話―
矢場久根100人とラッパッパ6人の乱闘後、
総長、“大島麻衣”は矢場久根の生徒達にこう言ったらしい。
「大島優子には手を出すな」
これは大島麻衣が卒業する日まで固く守られた。
その乱闘の次の日、マジ女と矢場久根の間で休戦協定が結ばれた。
けどゲキカラの話によると、総長大島麻衣と優子さんはその乱闘後も何度か
タイマンをしたらしい。
結果は優子さんの全勝だった。
2年の冬、ゲキカラが優子さんのお見舞いに行った時に、大島麻衣本人から聞いた
とのことだ。
矢場久根を卒業後、大島麻衣はよく優子さんの病室を訪ねていた。
拳を交えた2人の間には、いつのまにか友情みたいなものが生まれていたのだろう。
「優子さんはね~、そういう不思議な魅力があるんだよ。」
とゲキカラが笑って話していた。

マジ女最強、大島優子の話を聞いた時、私は少しゲキカラが羨ましく思えた。
今でも最強と語り継がれる人と、同じ時を過ごせた事を。
本当に伝説になってしまった優子さんには、もう誰も勝つ事ができない。
あの小さな背中を追いかけようと手を伸ばしても、きっと届かないのだろう。
一度・・・勝負してみたかったな。優子さんと・・・。

ちなみにその伝説の中で生きた“最凶ゲキカラ”はこの部室にはいない。
いつも階段の下で机を置いて勉強しているみたいだ―

階段の下で勉強をしているゲキカラ。
「わからない。ネズミに聞きに行こうかな。」
そう言って顔を上げ立ち上がると、
階段から誰かが上ってくる足音が聞こえてきた。
「あははっ、久しぶりの・・・“挑戦者”みたいだね。」
眼鏡を外し机に置くと、首に手を当てコキッと鳴らした。
ゆっくりと近づいてくる足音。
その姿が、ゲキカラの視界に入った。
まだあどけなさの残る少女だった。
少女はゲキカラを見ても怯むことなく近づいていく。
そしてゲキカラの目の前に立ったその少女が言った。
―「階段・・・上らせてもらおうか?」―


873 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/18(月) 22:06:57.67 ID:hRnWQUh60
。・゜・(ノД`)・゜・。

875 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 22:22:19.38 ID:yo6NavjK0
「きゃははっ、私を見て帰らない奴初めて・・・・」
“ガッ”
ゲキカラの言葉を遮るように拳を繰り出したその“少女”。
それを受け止め力ずくで押し返そうとするゲキカラ。
だが、少女もその拳を押し込む―
パッとその拳を払ったゲキカラが不敵に微笑む。
「あははっ、いいね~上りなよ?階段から転げ落ちてくるのを見ていてあげるよ。」

無言で“ラッパッパ”への階段を上る少女。
その小さな背中を見つめるゲキカラ。
「ここは今でも変わらないよ?・・・優子さん。」―

誰かが階段を上ってきている・・・・ゲキカラか?
ネズミとおたべもその足音に気付いたようだ。
その姿が少しずつ見えてくるとネズミが微笑みながら言った。
「噂の1年がやっと来たようっすね。」
するとおたべも・・・・
「ホンマや。今までうちらの前に姿見せんかったのにな。
 あの子強いらしいで。1年の間では・・・」
―「“エース”・・・こう呼ばれとるわ。」―

「ここに来たって事は・・・ゲキカラが認めたみたいだな。」
部室に入ってきたその少女はまだ幼い顔をしている。
だがいい目をしている。ちょっとおたべに似ているな。

「その椅子・・・獲りに来ましたよ。」
“エース”と呼ばれるその少女は、私の目を真っ直ぐ見てそう言った。

ゲキカラの様に髪の片側を編み込み、サドの様に瞼に傷跡を残している。
そして優子さんのように小さな体で・・・・・
そいつは髪をかきあげた。
真っ直ぐな目で私だけを睨めつける。
懐かしいな・・・私も昔はこうだった。
優子さんが前田と出会った時、きっとこんな気分だったのだろう。
なぜか嬉しい。


876 サーモン ◆pdlO7HZYuo 2013/02/18(月) 22:33:14.17 ID:yo6NavjK0
「簡単には渡せないな。まだここからの景色を、ネズミと見ていたいからな。
 だろ?ネズミ。」

「え?あ、ああ。そうだな。まだお前と見ていたい。たまには屋上からも・・・」
ネズミは相変わらず屋上が好きみたいだ。
あっ、おたべの名前言うの忘れた。
まぁおたべならこの空気を分かってくれるだろう。

「手加減とか、一切いらないですから。」
そう言ってその少女が構えた。私は金色の椅子から腰を上げ、
壁に掛けられた優子さんと前田の写真を見つめた。
優子さん、前田・・・。始まるぜ?次世代の物語が。

「そんな器用じゃないさ・・・・」
―「私がラッパッパ部長、センターだ。」

マジ女は変わらない。この少女の様に上を目指そうとする者、
そしてそれを求める者達がいる限り、
この学校は・・・ここに在り続ける。
何代もこうやって、受け継がれていく。
“マジ女”は終わらない・・・私達が終わらせない。
あの小さな背中に手を伸ばし続けるんだ。
私の目の前にいるこの少女のように。
いつかあの全盛期のラッパッパを誰かが超える時が来るだろう。
それは私達かもしれないし、この少女の世代、もしくはその次の世代かもしれない・・・
だからそのために、こいつに教えなければならない。
優子さんから前田に・・・前田から私とネズミへと受け継がれた・・・・
“マジ”の意味を―
「始めようか。お前、名前は?」


―「マジ女1年、“小嶋真子”」―





878 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/18(月) 22:52:36.05 ID:liyu5m3l0
おおおおおおお終わってもおおおおおおおおたああああああああああああ

お疲れサーモン!

877 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/18(月) 22:46:05.04 ID:VbQkkncV0
おつでした。
最初から最後までワクワクでした
次回作も期待してます


882 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/19(火) 00:04:42.47 ID:QZZRHfhA0
サーモンさんお疲れぇぇええええええええ
めっちゃくちゃおもしろかったですぅぅぅうううううう

883 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/19(火) 00:05:52.39 ID:6R+iH8up0
>―「マジ女1年、“小嶋真子”」―
鳥肌立ったw
サーモンさん乙です^_^

885 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/19(火) 00:44:46.61 ID:CXj7pOit0
素敵な物語をありがとう
マジすか好きで本当に良かったわ

889 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/19(火) 01:22:48.35 ID:JU/A/zbgI
まさかのこじまこw
読み応えハンパなかったわ!


890 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/19(火) 01:35:20.17 ID:TuXB6jf50
サーモンさん、お疲れ様でした!
光景が目に浮かんできて興奮して寝れないっ(^O^)
本当に素敵な物語をありがとうございます!
次回作も期待してますね~

892 名無しさん@実況は禁止です 2013/02/19(火) 01:40:42.72 ID:g7HGv69e0
サーモンさん、お疲れ~
本編とのリンクも完璧だし、マジ楽しかったよ
素敵な物語、そして感動の日々をありがとう!




元スレ:マジすか学園-overture-

他サイト様オススメ記事

このページは「執拗にAKB」のRSSスペースになります。

2 Responses to “【48G】小説『マジすか学園 -overture-』下巻”

  1. 執拗な名無しさん より:

    めっちゃおもしろかったです!!!!
    他にもまた書いてください!!!!

  2. 執拗な名無しさん より:

    めちゃくちゃ面白かった!!

コメントする

コメントする


このページは「執拗にAKB」のRSSスペースになります。
スポンサー
(´・ω・)つ旦

あたたかいお茶でも飲みながら

ごゆっくり。。

良かったらフォローも..

著作権について

当ブログで掲載されている画像及び動画等の著作権・肖像権等は

各権利所有者に帰属致します。 著作権を侵害する意図は全くございません。

掲載に問題がある物がありましたらお手数ですが、akbplusentame@yahoo.co.jp御一報下さい。

早急に削除、改変の対応を取らせて頂きます。

執拗にAKB管理人

最新記事
月別アーカイブ
  • 2016
  • 2015
  • 2014
  • 2013
  • 2012
  • 2011
カテゴリー別アーカイブ
  • 48グループ (1855)
  • AKB0048 (2)
  • AKB48 (2085)
  • AKB48 研究生 (7)
  • HKT48 (214)
  • JKT48 (27)
  • NGT48 (17)
  • NMB48 (344)
  • SDN48 (12)
  • SKE48 (417)
  • SNH48 (9)
  • アイドル (500)
  • あつみな (1)
  • アニメ・漫画 (138)
  • お知らせ (5)
  • スポーツ (206)
  • セーラーゾンビ (28)
  • タレント (637)
  • なこみく (1)
  • ニュース・情報系 (1178)
  • ネタバレ (16)
  • ほっこり和み (142)
  • マジすか学園 (65)
  • まゆゆきりん (1)
  • モデル (202)
  • 三銃士 (8)
  • 他アイドル (5)
  • 俳優/女優 (634)
  • 地方組 (5)
  • 女子アナ (213)
  • 小嶋三姉妹 (1)
  • 小林よしのり (33)
  • 小説 (16)
  • 心友トリオ (1)
  • 未分類 (84)
  • 歌手 (366)
  • 田中将大 (1)
  • 画像 (2538)
  • 芸人 (403)
  • 芸能ニュース (358)
  • 芸能ネタ (4529)
  • 話題 (6909)
  • 雑談・ネタ系 (4963)
リンク集
逆アクセスランキングII